フランスでの2014年上半期をダッシュで回想!
 活動報告もままならないまますっかり秋めいてまいりました。
 今年フランスで夏までに演奏させていただいた本番を振り返ると、色々な種類・大きさ・状態・そして古さ!のピアノと、全く異なる響きや雰囲気の会場で、毎回スリリングで心に残る一期一会でした。
 その中から写真が残っていたものを並べてみました。

2月3日、パリ・エコールノルマル=アルフレド・コルトー音楽院内、
サル・シャルル・ミュンシュでのコンサート

(使用ピアノ:プレイエル オーバーホールしてあるようだけど元はかなり古そう)
何度か取り上げて勉強してきたベートーヴェンの田園ソナタだけど、全楽章通して人前で弾いたのはこの日が初めてだったような

3月8日、パリ・エコールノルマル=アルフレド・コルトー音楽院内、
サル・シャルル・ミュンシュでのコンサート

(使用ピアノ:プレイエル 上と同じピアノ。プレイエルでショスタコーヴィチを弾く・・・)
この頃ウクライナ情勢が急激に変動していた。スターリン体制下のテロルや悲しみと、今まさに立ちこめる不安とを重ねながら祈りを込めて弾いた24番のプレリュードとフーガ


6月10日、パリ国際大学都市ビエルモン・ラポートル財団でのコンサート
(使用ピアノ:ヤマハ 比較的新しい楽器。会場がものすごく響いて、弾きながらびっくりした!)
うーん、ガツンと音が鳴るからレガートが難しい…

6月23日、パリ国際大学都市コレージュ・デスパーニュでのコンサート
(使用ピアノ:スタインウェイ 見た目は立派だけれど、古めのスタインウェイでかなり消耗していた。弾いたら上がってこない鍵盤も・・・)
           鍵盤を、戻しつつ弾く、アルベニス・・・(汗)
内心パニック…でもリアクションが薄いせいで外にはさほどバレていないらしい・・・(^^;

7月4日、パリ・カトリック・アルメニア教会でのリサイタル
(使用ピアノ:ヤマハ これも相当消耗していた。楽器本来の音は温かい感じ。特に初めてパリの教会で弾くフォーレはとても感慨深かった。)
楽器のコントロールは難しかったけれど、教会独特の残響と空気感が心地よかった

7月12日、南仏の緑豊かな山の上に立つ、サン・マルタン・ド・コルコナク教会でのリサイタル
(使用ピアノ:1903年製のブリュートナー プログラムの中のフォーレやアルベニスが実際に生きていた時代の楽器。この日が、今年この教会にピアノが納入されて初めてのピアノを使用した演奏会で、公への弾き初めを担うこととなった。コントロールは簡単でないけれど木の温もりを感じる人間味溢れる音。往年の巨匠のレコードやピアノロールで聞き覚えのあるような音。過去にはロシアへも行ったことのあるピアノだという。どんな人たちに弾き継がれてきたのだろう…)
初めて訪れる田舎の山奥にもかかわらずかけつけてくださった満杯のお客様に感激しながら
↑ステージ奥の天井には、11世紀に建てられたこの教会を守っているといわれる、数匹のコウモリもぶら下がって聴いていた。(のかどうか…)
開演した夏の20時半過ぎ頃はまだまだ明るく、入口や窓から外の光が差し込んでいる。


この日のリハーサル風景
ふうーっ 気をとり直して
Photo:Isis Olivier


中央奥の天井に見える黒い点は、寄り添ってぶら下がっている数匹のコウモリ
コウモリさんたち寝てたらごめんよ。。
Photo:Isis Olivier


この日は壁一面に、これらリハーサルの写真を撮ってくださったイギリス出身のアーティストIsis Olivierさんの作品が展示してありました。
作品に囲まれリハーサル中
Photo:Isis Olivier


リハーサル遠景
教会の入口付近から
Photo:Isis Olivier


Isis Olivier さんのサイトでは、他にもたくさんの美しい写真や作品がご覧いただけます。




聴いてくださった皆さん、お世話になった皆さん、ありがとうございました!
終演後に



【2014/09/16 19:17】 活動報告 | トラックバック(-) | コメント(-) | page top↑
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